キッチン取り付け / G邸

アトリエ 137の鈴木宏幸さんが手がける

キッチン取り付け / G邸

アトリエ137の鈴木宏幸さんが手がけるG邸のキッチン設置に伺わせて頂きました。前回のコンセント設置の時とは違い壁などができあがり、設置予定の設備がたくさん置かれていました。


基本的な機能



今回のキッチンは鈴木さんの奥様が経営されている株式会社リブコンテンツによって設計・施工されました。
簡単にリブコンテンツの強みをご説明をすると、家全体を考えながらキッチンを作ることができるということです。
キッチン作りというのは往々にして水回り部分しか思慮が回らず、家全体としてはバランスが悪くなりがちです。その点、リフォームも多く手掛けるリブコンテンツは、家全体の中でのキッチンづくりが得意。 またスタッフも全員が日々キッチンに立つ主婦なので、家事動線はもちろん日々の雑務の煩雑さまで、実体験として理解していますので非常に頼りになる存在なのです。


さっそく中に入って行くと、アリアフィーナのレンジフードを設置している最中でした。
アイランドキッチンのワークトップは、ステンレスでできていてしっかりとした厚みがあります。水栓はグースネックで浄水器一体型です。ガスレンジグリルはハーマンの3口グリル、食洗機は奥様方の憧れのミーレです。コンロ下の収納は、鍋などを手早くしまえるスライド棚が2段あり使い勝手が良さそうです。背面収納の天板は人工大理石です。横幅もしっかりありますので、多くのメニューを作っても十分対応可能です。








背面の4.5メートルを超すカウンタートップは人工大理石なので、現場で繋いで研磨し継ぎ目をなくすことができます。








シンクと一体となったワークトップは、6mmもの厚みがある無垢のステンレス製。








キッチンの特徴



今回採用されたアイランド型キッチンは、動線の確保に優れていますが課題が残ります。収納と空間のバランスです。
一般的にはキッチン背面に天井まで収納棚を設置することも多いですが、そうすると圧迫感が出て上下の動線に影響を及ぼします。さらに背後からの採光が望めません。

このキッチンでは、背面には腰までの高さの収納が横幅4.5m以上と広いので、料理の盛り付けや洗い物の一時的な置き場所としても使えます。もちろん明るい作業環境で。
気になる収納量も、数メートル隣に十分なパントリーもありますが、その他にキッチンの前面にも大容量の収納があります。この収納には嬉しい機能があり、通常は手前に引き出されることが多いラックですが、扉自体が横移動し収納を容易にします。使い勝手が非常に良さそうです。
また厚さ6mmのステンレスのワークトップは非常に頑丈にできています。アイランド自体の大きさもシンクとシームレス化しているので、十分な面積を確保しています。設備面も家族5人の食事を作るには十分な機能性があります。



手前からパウダールーム、パントリー、キッチンと続いています。








キッチン前面の収納。








キッチンの底辺は複数のスペーサーで支えられています。これには理由があります。全体を床面に着くように設置すると、引き出しなどの底辺の位置が床面近くまで来てしまい作業効率が悪くなります。キッチン全体を作業しやすい高さに持ち上げ床から離すことで、メンテナンスの際も容易に作業できます。








キッチン前面にの巾木を取り付ける作業。








オーダーキッチンを作る意味








キッチンを作る選択肢として、各メーカーなどが作っているシステムキッチンと、専門業者によるオーダーキッチンがあります。
それぞれに特徴やメリットデメリットがあり、一概にこれがベストと言えるものでもありません。
予算のことはもちろんですが、家の作り方自体にも合わせた作りにしなければ、せっかく作ったキッチンもその能力を最大限に活かすことができません。

そして忘れてはならないのが、生活スタイルを反映させることです。家族の人数は多いのか、主な使用者は奥様なのかご主人なのか、料理は仕込みからきっちりこなす人なのか、熱源は電気がメインなのかそれともガスもしっかり使うのかなど、事前に確認しておかなければならないことがたくさんあります。

個人的には予算に余裕があるならオーダーキッチンをお勧めします。
様々な条件をすべて組み込み、使いやすく疲れず日々の料理が楽しくなるキッチンを作ることができます。設備面も生活スタイルに合わせて選択し、効率よく家事がこなせる仕様にすることが可能です。





こちらにキッチンの図面を載せておきます。どのような形を選択し、使い勝手を考えたか分かると思います。














工事規模 敷地面積:499.25㎡ / 建築面積:226.16㎡ / 延床面積:207.60㎡
構造 木造・平屋建て
竣工時期 2021年2月
予算 -万円
施工会社 栃木ハウス株式会社
用途 住居
設計デザイナー 鈴木宏幸
【編集後記】

普段は飲食店などの厨房を見ることが多いのですが、家庭用とプロ用の違いは明確です。プロは耐久性と店のエンジンとしての役割。家庭用のキッチンは調理はもちろん、家庭環境も考慮されたあらゆる要素を詰め込んだ役割を果たします。これからは男性も家事に参加して、効率良く(これが男子には意外と難しい・・・)日常的に使うことを想定したキッチンが作られて行くのでしょうね。


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