下馬の家

一級建築士事務所 アトリエスピノザが手がける下馬の家

【中間検査】

中間検査


本日は、アトリエスピノザさんが設計・監理している下馬の現場にお邪魔しました。

いわゆる狭小住宅になりますが、特徴は、屋根が北側斜線制限の関係で斜めになっていますが、途中でフラットな天井にならず、直線的になって空間を確保しているところです。

中間検査は、一般的に3階建て以上の建物で行う必要があります。
検査内容としては、建物の梁などの強度の確認がメインとなります。張り巡らせた梁などに補強となる金具がしっかりと取り付けられているかといったことをチェックします。


こちらは玄関部分のは下に取り付けられたアンカーです。







こちらは二階天井に設置された梁部分です。







小さな土地に工夫された空間


建物に向かって右側がカーポートで、玄関を入って右側が洗面所と高い空間を確保したお風呂場。奥はご夫婦の寝室。二階に上がるとキッチンとリビング・ダイニングが広がっています。限られた敷地面積で北側から高度斜線規制がかかることから、屋根の位置を上の方に持って行くにも限界があります。3階の子供部屋と空間を一体化することで広がりを確保し、空間の天井に間接照明を設置することでリビング・ダイニングには柔らかい光が降り注ぎ、子供部屋の照明も兼ねます。








入り口の部分からしっかり検査していきます。







1階寝室の窓枠部分もチェック!







2階キッチン側からリビングへの視界です。







2階から3階への吹き抜け部分です。







施工は大丈夫か?


今回、施工を担当したのは株式会社滝新さんです。現場を監督するのは山本さん。誠実な印象です。施工の各部を私がチェックした限りでは、しっかり作られていました。それと重要なことですが、設計の井東 力さんと現場を取り仕切る山本さんとの連携がしっかりしていました。
現場では監督の善し悪しが品質をかなり左右します。それぞれの職人をしっかりまとめ、高品質の施工を引き出していきます。大きな声では言えないのですが、この現場監督の能力というのは、大手ゼネコンだから、いっぱい資格を持っているから、といったものは残念ながら通用しません。知識はもちろんですが、応用力やものづくりの感覚、さらには人間力まで問われるものなのです。
そういった意味で、この現場は良い現場と思います。





水周りについて綿密な打ち合わせをしています。







階段と2階の床をつなぐ部分です。こういった仕事に技術レベルが現れてきますね。







3階の子供部屋部分です。これから形になっていきます。






 

概要図面


井東 力さんから許可を頂いたので、少しだけ図面をみてください。
各所にいろいろ工夫がされています。






どうでしょうか?快適に住むための工夫に気づかれましたか?
このような比較的小さな土地でもしっかり対応して頂ける、井東 力さんと施工会社さんの存在はありがたいですね。
今後はより、設計自体はもちろんですが、施工能力への信頼感が求められていくでしょう。






工事規模 敷地面積:53.59㎡ / 建築面積:35.40㎡ / 延床面積:97.85㎡
構造 木造・地上3階建て
竣工時期 2020年
予算 -万円
施工会社 株式会社 滝新
用途 住居
設計デザイナー 井東力
【編集後記】

中間検査は躯体の強度や耐震性を確認する重要な項目ですが、自治体ごとにその仕組みや決まりは違うようです。また、その決まりも色々と判断があるようです。その土地に合わせた決まりや絶対に外せない項目があります。その決まりを上手く取り入れながら設計していくのが設計デザイナーの腕の見せどころです。


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