椿の家

住宅街にある、四面に2階、3階建ての建物が隣接する旗竿地にできたガレージハウス。

東京都足立区

建主の要望は、愛車を内部から鑑賞できるビルトインガレージと、太陽光パネルを設置するための勾配屋根でした。敷地面積に比べて、建主が必要とする面積が、さほど大きくなかった事や、以前は畑であった敷地の地盤の耐力が低かったため、地盤の接地面を大きく確保しながら、重量の軽い木造の平屋での計画としました。二階、三階建ての建物が密集する環境の中で平屋を計画する問題としては、内部への採光、建主の要望である太陽光エネルギーの確保、また周辺建物との調和が挙げられ、建築のシルエットを決定づけられる屋根の計画から進めることが適切であると考えました。そこで、屋根の形式として、日本の伝統的な勾配屋根と、近代建築の景観調和の設計手法である陸屋根の二つを相互に組み合わせた計画を進めました。クライアントの要望である太陽光パネルを設置する勾配屋根は、この規模の住宅が必要とするパネルの枚数分から、大きさを決定し、周辺建物の影を受けにくい敷地の中央に配置した。さらに勾配屋根を天井と一体となったプレーンな形状にし、等間隔の柱で持ち上げ、この架構を、東西から陸屋根を持つボリュームで支えました。結果、内部には勾配屋根と、陸屋根のレベル差により開口が生まれ、東西の陸屋根の巾により、平屋の床に隣接する建物を払拭した空が現れた。外部には陸屋根による単調な水平ラインに、勾配屋根による内部空間が顕在化したラインが寄りかかる形で現しました。最後に内的、外的要因から生まれた3つのエリアに機能を落とし込み、住宅として成立させています。

工事規模 敷地面積:259.63㎡ / 建築面積:94.81㎡ / 延床面積:94.81㎡
構造 木造・地上1階建て
竣工時期 2014年
予算 -万円
施工会社 アズ建設
用途 住居
設計デザイナー 山本浩三

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